労畜の楽書き帳

労畜(https://twitter.com/rebreb01541)の雑記です。

ベンチャー企業・スタートアップ企業に殺意が足りないと感じながら混浴の話をする

今週のお題「最近、初めて〇〇しました」

 

日本のベンチャー・スタートアップは殺意が足りない。主語が大きいと思いながらもそう思わずにいられなくなる瞬間が多くある。殺意とは何を指しているかというと、他社の息の根を止めながら成長していくといった狂人的な覚悟である。戦場で生き残るための戦意と言っても良いかもしれない。便チャーで働きながら、というよりもベンチャー・スタートアップに関する情報やそこで働く人々、経営者達の様子を見るに、そんな思いに駆られてしまう。

 

もちろん成長を使命として背負っているだけに、多くのベンチャー・スタートアップは成長を語り、市場でのシェア獲得、海外展開への思いを口にする。その一方で、経営者同士は和気藹々と仲睦まじく交流しているし、何ならお互い手に手を取り、応援し合っている。それ自体は美しい光景であり、人間として好ましいと思うが、本来ならば命を賭けて鎬を削る敵であるはずなのだ。相手の会社を殺してでも自分の会社を成長させていく。あるいは相手の会社を飲み込みながら成長していく。それが本来あるべき姿のはずだが、そんな切迫した姿はまるで見えない。

 

ばかりか、競合他社と仲良くすることこそが正しいと言わんばかりの振る舞いをし、案の定微妙な成長に留まり、傷の舐め合いを繰り返す始末である。あろうことかその微妙な成長の原因を国や環境に求めるものだから目も当てられない。経営者さえそんな体たらくなのだから、社員については言うまでもない。個人的な幸福を追い求めるばかりで、他の企業やそこで働く人々の仕事を奪いながら自社を伸ばしていくといった意識は感じられない。

 

ある意味人間としてはそれで正しいのかもしれないが、果たして成長企業で働く存在としてそれで良いのだろうか。良いわけがない。さりとて経営者さえ持てていない意識を持てという方がおかしな話だし、そもそもそんな殺伐とした意識を持つことを良しとする環境もないように見える。仲良しこよしが何より大事。殺伐とした意識を持った人間は採用しないくらいの勢いだろう。

 

よく日本の企業の成長が海外に比べて大きく劣っていると叫ばれ、様々な言い訳が並べられるが、本来成長を志向している筈のベンチャー・スタートアップの経営者が仲良しこよしに堕する体たらくなのだから、むべなるかなと感じる。その一方でJTCと揶揄される伝統的な大企業が槍玉に挙げられるのは少々解せない。どちらかといえば、JTCの方が成長に対して殺伐とした意識を持っているのでなかろうか。

 

ワークライフバランスが声高に求められ、ホワイト企業なんてものが至高の存在であるように持て囃される中、遮二無二働き、容赦なく他社の仕事を奪い、自社の成長のために他社を飲み込んでいくような会社やそうした仕事の仕方を是とする社員は生まれ難いのかもしれないが、さりとてインフレに多くの人々の賃金が屈する環境にあって、インフレに負けない賃金を得ていくには、周囲の企業の息の根を止めながら成長を志向していく企業が増えてこないとどうにもならないのでなかろうか。

 

本来ならばベンチャー・スタートアップと呼ばれる企業群がそうした存在を担うのだと思うけれど、ここまで書いてきたように日本のベンチャー・スタートアップにそうした存在を期待できない現状、ではどこが担うのだろうかと思わなくない。日本の現状を思うのであれば、地方の企業群にもそうした戦意を持ち、世に台頭して欲しいと思うのだけど、彼等は国に支援しろと悪態をつくばかりで、使い物にならないのが実情である。なぜ生きているのかさえ分からない。

 

地方の自治体はやれ東京一極集中だの東京に人が吸われているだのと幼稚な愚痴を並べるわけだけれど、地方の自治体が責めなければならない相手は、地場のうだつの上がらない企業達であり、住民に逃げられないように尻を叩かないとならない相手も地場のやる気のない企業達である。ろくに金を稼ごうとせず、従業員に金を与えられもしない企業群。彼等が人口減少を招いている原因の一つである。国や東京に八つ当たりする前にやるべきことがあろうといった程度の話でしかない。

 

それにしてもハングリーな状況に陥っている中、ハングリー精神に突き動かされる企業も人も少ないのは、中々どうして不思議な状況である。少子高齢化で衰える国などといったイメージが漂う日本だが、少子高齢化以上に戦意なき人々の増加こそが国の衰退をもたらしているように思えてならない。少なくとも高度成長時代と呼ばれる時代には、戦意があった筈だし、その戦意があったからこそ現代の日本でグローバルに戦っている大手企業達の姿があるのでなかろうか。どうしてこうなった感が否めない。

 

前置きがとても長くなった。さて今回のお題「最近、初めて〇〇しました」だが、最近した初めての体験と言えば、やはり混浴である。

rotic.hatenablog.com

まあ、浴場にいたのはおっさん達だけだったけれども。ふぐりパラダイスだった。公衆浴場というものは、大体そんなものである。それで良い。公衆浴場は他人の裸を見に行く場所ではなく、風呂に入る場所である。混浴の初体験に関する詳細は上記の記事を読んで欲しいが、一言感想を書くとすれば「混浴って実在したんだ」だろうか。正直ファンタジーだと思っていたし、現実の混浴がどういうものかイメージさえ持てていなかったので、新鮮な気分だった。もっとも、夏油温泉に再度行く機会があるとは思えないが。車で行くのが少々しんどかったのである。


ザ・スタートアップ――ネット起業!あのバカにやらせてみよう

※広告やぞ


「経済成長」の起源: 豊かな国、停滞する国、貧しい国

※広告やぞ


新・君主論 AI時代のビジネスリーダーの条件

※広告やぞ


混浴と日本史 (ちくま文庫 し 16-4)

※広告やぞ