労畜の楽書き帳

労畜(https://twitter.com/rebreb01541)の雑記です。

あの日読んだ名作の名前を君等は知らない

今週のお題「名作」

 

この数年、あることに悩み続けていて、未だに答えを出せずにいるのですけれど、考えても考えても答えを出せそうにないので、そろそろ誰かに答えを明示して欲しいと思わずにいられないわけです。

 

いやいや何年も悩み続けたのであれば最後まで諦めずに答えを出す努力をすべきだという声もあるでしょうし、真実そう言われるとなれば、なるほど確かにそういった考えにも一理あるからして、何とか自分で答えを出すべく努力を続けようかなどと考え直しそうになります。

 

しかしですよ。自分の矮小な脳の限界などたかが知れるわけで、何年も考え続け、悩み続けて尚答えを出せない中、よし諦めずに考え続けようと思い直したところできっと答えは出せないわけです。そりゃあ、現世から解放されて異世界に飛ばされるような人物ならば、何かの拍子に忽ち答えを出せるのかもしれないですけれど、労畜などはその辺に転がっている一介の禿げ親父でしかないのです。

 

まあ、親父といっても子はいないので、オヤジと書く方がニュアンス的には正確かもしれないですけれど。正確というか適切でしょうか。それはそれとして、そもそもその何年も抱え続けている悩みとやらは一体全体何なのかと思うかもしれません。なに、大した悩みではないのです。

 

もっとも大した悩みでないからこそ、誰に訊くでもなく一人抱えて悶々としながら煩悶の日々を過ごす羽目に陥っているとも言えます。え、回りくどい話もくどい言い回しも必要としていないですって? そりゃあ、誰だってそうでしょうとも。書いている側とて、ゴールデンウィークの連休と連休の合間の平日に出勤するような怠さを感じているのですから。

 

 

閑話休題というか間怠っしい口上を並べるの止めて本題に入ろうかと思ったけれど、そもそも本題という程に語ることがない。楽書き帳を掲げているブログだけに語るべきテーマのようなものなどそもそもないのだけど、何せ今回については「このままだと一度の更新もせぬままに四月が終わってしまう」なんて危機感だけで見切り発車した更新なので、真実語る内容がない。

 

そんな迷える羊のためにはてなブログではお題なるものを提供してくれるわけだけど、今週のお題は「名作」らしい。この十年、息を吸っては吐いてを繰り返すが如く仕事に明け暮れ、何なら仕事が絡まないと何一つとして行動できないようになりつつある身にとっては、とても難しいお題である。なんとまあ、間の悪いことってと思わずにいられない。それでも何かないかと考えてみた結果、パッと思いつくのは、「映画大好きポンポさん」である。

 

rotic.hatenablog.com

 

しかしながら、「映画大好きポンポさん」については既に書いている。よって今日という日に再び書こうものならば、自分の中で二番煎じ感が高まってしまうので面白くない。「映画大好きポンポさん」は二度三度、何度見ても素晴らしさを感じられる名作に違いないが、一方で労畜の文章などは二度と見たくないようなものに過ぎないため、二番煎じ味が出る内容を書くのは、やはり面白くないのである。自分にとっても誰にとっても。

 

とはいえそうなるとどうしたものか。せっかくはてなブログが迷える羊のために提供しているお題を使いながら、お題に沿えない文章を書いただけで終わってしまう。それは良くない。それではまるで詐欺師のようである。中身はないのに害だけはある情報商材を彷彿とさせる詐文になってしまう。もっとも労畜には誰かを騙して金をせしめようなどといった考えはないからして、そうした詐文との差分は明白にあろうし、被害などは一切出ないであろう。まあ、駄文という点においては差分はないかもしれないけれど。

 

兎に角にも「名作」である。そもそも「名作」とは何だろうか。デジタル大辞泉小学館)によれば、優れた作品、名高い作品を意味するらしい。なるほど分かるようで分からない。「迷作」ならば労畜のブログを読み返していただければ幾らでも出会えるわけだが、デジタル大辞泉が仰る「名作」となると中々難しいように思う。

 

一般的に「名作」と呼ばれる類いの作品ならば枚挙に暇がないが、誰もが優れたと評価する作品や誰にとっても名高い作品という意味での「名作」となると中々ないように思われる。例えば川端康成の「伊豆の踊子」は間違いなく「名作」と呼ぶに相応しい、事実多くの人々によって「名作」と讃えられている作品である。

 


伊豆の踊子 (新潮文庫)
(PR)

 

なんと2022年に改めて出版されている程に古びない「伊豆の踊子」だが、活字離れが叫ばれて久しい現代において、本作を実際に読んだ経験を持つ人々はどれだけいるだろうか。そしてどれだけの人が「名作」だと実感を持って評価するだろうか。「伊豆の踊子」が如何に「名作」と呼ばれようとも、読んだ経験を持つ人々が減っていってしまっては、「名作」の立ち位置も安泰とは言い難いように思える。「伊豆の踊子」に限らず、多くの「名作」と呼ばれる作品にも同様のことが言える。

 


ボボボーボ・ボーボボ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
(広告)

 

翻って、現代の大衆にとって「名作」と言われない可能性がそこそこある「ボボボーボ・ボーボボ」だが、世代の移り変わる中で多くの国民の目に触れ、心を掴み、高く評価されることで「名作」の座に君臨する可能性はゼロでない。頭空っぽの方が夢は詰め込めるし、心のまま本能の赴くままに様々なものを愛せるのである。もっとも「ボボボーボ・ボーボボ」は、現代においても十分に「名作」と呼ぶに相応しい作品ではあるけれど。

 

そう考えていくと「名作」とは確固たる存在というよりは、個々の観念や価値観によって好きに語って良いもののように思えてくる。「伊豆の踊子」は名作であるし、「ボボボーボ・ボーボボ」だって同じく名作であるのだ。人の数だけ「名作」が存在し、また生まれ続けるのである。前置きがほんの少しだけ長くなった。ほんの少し? と反応する読者もいそうだが、それとて「名作」同様に個々の観念や価値観によって捉え方が変わって良い筈である。人の数だけほんの少しが存在する。さて、事ここに至るまで書いた意味において、労畜にとっての「名作」を挙げるならば、やはりこの一冊だろう。

 


ザ・ゲーム フェニックスシリーズ
(PR)

 

「ザ・ゲーム 退屈な人生を変える究極のナンパバイブル」。言わずと知れたスタートアップ本である。「何がスタートアップ本じゃ、ナンパ本じゃねーか」と思った読者がいるかもしれないが、余りにも浅はかと言わざるを得ない。どうやら君等は「究極のナンパバイブル」という表面的な言葉を以てそう思ったのだろう。そんな軟派な思考では、恐らくこの名作が何故「名作」と言えるのかにも気付かない筈だ。

 

労畜がどうしてこの名作を手に取ったのかは既に記憶が曖昧だが、少なくとも「究極のナンパバイブル」などといった表層に惹かれて手に取ったのではないことだけは確かである。人生の在り方や精神世界の神髄を知られるインスピレーション。まさにそうした深層にある真相を直感的に察したからこそ本作を手にできた。「究極のナンパバイブル」などといった表層に囚われていたら、恐らくこの名作を手にすることはできなかった。

 

さて本作であるが、実際のところナンパ技術について語られているのは間違いないが、それは言ってしまえば入口である。ハニートラップとでも言おうか。ナンパ技術という果実を与え、本作の深層まで読者を惹き付ける作品である。本作で語られるナンパ技術などは寄せ餌に過ぎない。物語の中盤以降は、ナンパがテーマとして存在してはいるが、欲望の下に集った男達が生み出した組織の勃興と破滅、豊かな人生へ至るための問いと答えといった深いテーマへと向かっていく。

 

取り分け素晴らしいのは、組織の勃興と破滅が事細かに描かれ、それがまさにスタートアップの急成長の果てに陥る破滅という失敗の物語に重なる点であろう。急成長した組織は何故破綻に至るのか? その理由が読んでみると分かる。スタートアップのみならず、小さなチームという観点においても同様の示唆を得られるように思う。また、終盤は主人公の精神(内面)に深く入り込んでいくが、それは一人の男の人生の在り方を考える上で、非常に示唆に富む内容である。恐らく読者が何才であっても考えさせられる内容であり、自身の人生を見つめ直すための材料になる筈だ。

 

一見すると文字通りナンパに見える本作だが、中身は本物である。男としての真の成功を手中に収めたいのであれば、一度は読んだ方が良い。二千円にも満たない出費で、男としての人生の成功を掴むための材料を手に入れられる。五千円で売られているnoteを買ったところで、ググれば出てくるようなナンパテクニックにしか知られないが、「ザ・ゲーム 退屈な人生を変える究極のナンパバイブル」ならば、現実に成功したナンパ技術に加えて、男としての人生の成功を得るために必要な材料までも手に入るのである。

 

トム・クルーズも出演する男の「名作」である本作をぜひ手に入れて、人生の成功を獲得して欲しい。ところで、何度読んでも人生の失敗しか描けない労畜は、禿げ切った逃避をボディーソープで洗うべきかシャンプーで洗うべきか悩んでいる。いつか、この答えを教えてくれる「名作」に出会いたいものである。


[ロート製薬] メディクイックH 頭皮のメディカルシャンプー 本体 320ml+詰替え 280ml
(PR)


ハゲを生きる: 外見と男らしさの社会学
(PR)


ゾンビヒロインと悪人面のハゲ (1) (バンブー・コミックス)
(PR)